Mission: Impossible – Dead Reckoning Part One

この記事を書いている現在で三回観に行ってきたのですが、あらゆるところで騒ぎすぎてもうブログに書かなくてもいいやと思ったけどやっぱり書いておきます。 IMFエージェント、イーサン・ハントに課せられた究極のミッション —全人類を脅かす新兵器が悪の手に渡る前に見つけ出すこと。 しかし、IMF所属前のイーサンの“逃れられない過去”を知る“ある男”が迫るなか、 世界各地でイーサンたちは命を懸けた攻防を繰り広げる。 やがて、今回のミッションはどんな犠牲を払っても 絶対に達成させなければならないことを知る。 その時、守るのは、ミッションか、それとも仲間か。 イーサンに、史上最大の決断が迫る— (公式サイトより) この「全人類を脅かす新兵器」っていうのがAIで、驚異的な計算能力で未来を予測したり、色んなシステムに侵入してデータを改竄しちゃうことができるというヤバさからイーサンハントくんに目をつけられるという話です(雑)。 この設定で面白いなと思ったのは、AIというモチーフが非常にタイムリーであるのはもちろんですが、高度な知能で情報を操作し改竄できるという存在が「相手を騙して目的を達成してきた」ともいえるIMFチームの敵として登場したところです。しかも相手は未来を予測して常に先を読んでいるという……。この完全に「詰み」の状況というのは、これまでのシリーズとは一味違った緊迫感があるなあと。 あと今作はめちゃくちゃ一作目を意識して作られていたのが嬉しかった!特にキトリッジくんね……きみまた列車に乗せられてるんかっていうね。 しかもマックスの娘であるところのアラナも乗車してこの二人のやりとりがあるっていうのが本当にいい。アラナが鼻の付け根?にシワを寄せて表情を作るのめちゃくちゃマックスじゃないですか??泣くが???? 初登場組はグレースやパリスはもちろん、敵役ガブリエルの不穏さ、あとCIAの凸凹コンビも強烈で良かったです。すぐ武力行使するマンと冷静な青年のコンビはずるいよ〜!全然違うけどこの二人を見ながらなぜかTRICKの矢部と石原(兄ィ!の人)を思い出したりしていました。PART TWOでの活躍も楽しみすぎる。 アクションシーンは言うまでもなく素晴らしいし、本当の本当に手が込んでいて、製作陣の凄さに慄くばかりでした。 あとはただ字幕がちょっとわかりにくかったし、結構「意味違くね??」という箇所もあったと思うけれど、それはもうまあまあまあ……ってところで。映画館でぜひ〜!

August 27, 2023

恋する惑星(4Kレストア版)

なんとなく映画は見ているんだけどブログに書く体力が全くなく、でもそうこうしているうちに忘れちゃうからやっぱり書いておこうの精神でパソコンに向かっています。 恋する惑星(原題:重慶森林)は1994年ウォン・カーウァイ監督の香港映画です。あらすじとしては「香港を舞台に二組の男女の感情が交錯する」みたいな感じでおしゃれ感が半端ない。男女二組ではあるんだけど前編・後編みたいにそれぞれのストーリーは独立しているので、四人でわちゃわちゃやってるわけではありません。前編は金城武&「白い粉」運び屋の姉さんの話で、後編はトニーレオンとフェイウォンがキャッキャしている感じです(どんな説明?)。 この映画でいいなあと思ったのは大まかに言って四つなんですけど、一つは色彩!青と赤と黄色で出来ていて、それらが入り混じるとうっすら緑色に見えるようなスゲ〜素敵な色彩で良かったです。 二つ目は全体に漂う多国籍感……。いわゆる中国出身の人だけでなく、インド人や白人(イギリス人?)のキャラクターも出てくるんですね。香港は香港でありそこに住む人は「香港人」の自負があるわけで、とにかく「香港」という土地が培ってきた、政治・文化的背景がごく自然に映像にも生かされている。様々な人種が同じ土地に住んでいるというのは普通のことではあるけれど、香港というイメージが醸し出す「魔界」的魅力は、他の土地には容易に真似できないんじゃないかな。 あと金城武さん、色々中国の映画に出ているけどどういう縁で言語がこんなにうまいのか……?と思ったら台北出身なんですね。知らなかった。 三つ目はフェイウォンが可愛すぎる。あとめちゃくちゃ怖い。フェイウォンはテイクアウトの軽食とかコーヒーを売る店で働いていて、トニーレオン扮する警官が遅番で夜にたびたび買いに来るのをきっかけに恋しちゃう感じの役どころなんですけど、トニーレオンの部屋に勝手に忍び込んで模様替えとかしちゃう感じの女子でもあります。お掃除したり水槽の金魚を買い足したり、可愛いけどやっていることはめちゃくちゃ怖い。このフェイウォンに恋されたら嬉しいけど行動は怖くて泣く。マジで。でもこういうキテレツエピソードも「パンチがあってオシャレ」「フェイウォンだから許せる」みたいな感じでキュートムービーに仕上がっており……いいのか???(困惑) ラストの四つ目は男性陣キャラクターの詩人ぶりがすごく良かった。エイプリルフールに彼女に振られた金城武が、五月一日の自分の誕生日までに復縁できることを祈りながら、五月一日が賞味期限のパイン缶を毎日一個ずつ買う(パイナップルは彼女の好物)とか、トニーレオンが部屋のタオルや石鹸やぬいぐるみを生けるものとして扱い、めちゃくちゃ話しかけるところとか、良いです。濡れタオルから滴が落ちて「泣いている」とかおまえ……何……!?となります(おまえがなんだよ) 最初の三十分くらいは正直「面白いのかこれ?」と一瞬思ったりしたけれど、気がついたら最後まで見ていました。またそのうち見たくなる日が来るかもしれない。

August 25, 2023

OLD JOY

なんとなく思い立って「OLD JOY」を観た。掠れた歌みたいにいい映画だった。 もうすぐ父親になるマークは、ヒッピー的な生活を続ける旧友カートから久しぶりに電話を受ける。キャンプの誘い。 “戦時大統領”G・W・ブッシュは再選し、カーラジオからはリベラルの自己満足と無力を憂う声が聞こえる……。ゴーストタウンのような町を出て、二人は、ポートランドの外れ、どこかに温泉があるという山へ向かう。(公式サイトより) 昔懐かしい旧友と再会したら「全てが楽しかったあの頃」を取り戻せるかもしれない。そんな期待をするけれど、実際にはうまくいかないんですよね。 本当はこの「再会」は始まりに過ぎず、二人がまた仲良くできるかどうかはここからが肝心なのだと思う。だけどこの作品はそんな予感は描かない。久しぶりに会って、最初のうちは楽しいけれどだんだん「なんか考えていたのと違うな……」という暗雲が発生し、あとはただただ気まずい。キャンプファイヤーを二人(と犬)で囲むといういかにも楽しげなシーンが用意されるのですが「こんな気まずいキャンプファイヤーがあるか?」というくらい、全編中最も気まずいシーンでした(気まずいしか言っていない)。曲で言えばここがサビなんじゃないかな。もはやそんなレベル。 そもそも最初から二人とも「久しぶりに相手に会えて嬉しい」感が薄いんですよね。マークはもうすぐ父親になるというプレッシャーから一時的にでも逃避する先を探していただけのように見えるし、カートはカートで人恋しいだけ(ラストシーンにそんな描写がある)みたいなところがある。本編中では物を落としたり手を離したりするシーンが印象的に描かれているんですが、この行為も二人の関係性の中でのポジティヴ(ネガティヴ)さの結果というより、ただただ自分自身の問題でしかないというか……。うまく言えないのですが、そういうところにも「二人の交流」ではない、ものすごい余所余所しさを感じました。 あとこの旅にはマークの飼い犬が同行して非常に癒し要員なのですが、カートはめちゃくちゃこの犬と遊んであげて仲良しになっているのに、マークはそんなに熱心に犬と関わっている様子が見えなかった(気のせいかもしれないですが)のもそれはそれで個人的には気まずさを増幅する要素でした。 映像はとにかく素晴らしいです。フィルムグレインの美しさよ。ピントが合っているようで合っていない(合っている部分が見せたい部分だと思いますが)のもいい。画面のざらつきはそのまま人生のそれに重なる。その緩いとげのような起伏に引き攣れながらも、人生は前に流れていくしかないロードムービーでした。(230402記)

March 25, 2023

SESSIONをメモ帳として使う

SESSION Send Messages,Not Metadataである。純然たるメッセンジャーアプリだがアカウントを知っている知り合いも特にいないので、個人的なメモ帳として利用している。UpNoteあたりに書き留めてもいいのだが、タイトル別に仕分けるより漠然とだらだら書き連ねる方が気楽な場合も多々としてある。 ウェブ記事の一部分だけ抜粋してメモしておきたい時、SESSIONにペーストして適当な訳文をつけておく。あとは見た映画とか読んだ本とか、自分専用の独り言ツールと化している。雑然として押し流されていくが、後になってカオスを遡っていくのもまた面白い。 SESSIONは登録に電話番号もいらないので、導入のハードルがだいぶん低いのもいい。実用の上ではどうかという話はあるだろうが。そんなところ。

March 18, 2023

Everything Everywhere All at Once

観よう観ようと思いながら後回しになっていたのですが、Twitterでも勧めて頂いたので元気よく観に行ってきました。何にも考えないで邦題つけるなら「ミシェル・ヨーのマルチバースでカンフー!」あたりが適当でしょうか。面白かったです。画面の情報量は多かったけれど、ストーリーがとてもシンプルだからか身構えていたほどの「置いてけぼり」感もなく、ちゃんとした人間が作ったメチャクチャ映画だなという感じでした。いつも何を観ているのか? 事前に「邪悪なベーグルが出てくる」という情報提供を受けていたので「いつどこでベーグルが出てくるんだろう」と思っていたらベーグル柄の傘が出てきたので不意を突かれたことは特に意味もなく書き記しておきます。いやベーグル食べたくなっちゃうよな。後々ウェイモンド(エブリンの夫)が国税局内のデスクにあったベーグル食べるシーンを見て「邪悪(であるらしい)なベーグル食ってるからなんか意味がありそう」と思ったと同時に「やっぱりベーグルにはクリームチーズなんだな」と思ったことも書き記しておきます。ご飯を食べずに劇場に入ったのでお腹が空いていて…… あと予想していたよりずっとテンションはダグラス・アダムズでしたね。作品の脊髄神経にダグラス・アダムズが入っているとでも言うか(怖……)ダニエルズ直々に登場してしまうのも笑ってしまった。君らそこで出てくるのか!?ずるいが!?っていうアレです。 別バースで活躍する自分を見て「ウェイモンドと結婚しなければ輝かしい人生だったのかも……」と思ったエブリンだったけれど、最終的にウェイモンドから愛や優しさを学んで「開眼」したのがあまりに良くて泣いちゃいましたね。ベーグルは全てを虚無へ飲み込むけれど、白黒反転したギョロ目シールは光を周囲に与える。この宇宙に重要なことは何一つないとしても、今ここにいる自分が愛するもの、大切にしたいこと、それを自分事として受け入れ(時に)他人との関わり合いの中で生かしていくことの素晴らしさ、みたいなところに着地するエンド。それが一連のカオスの果てに待ってるんだからすげえなあと思いました。

March 17, 2023

The Banshees of Inisherin

先日「イニシェリン島の精霊」を見てきた。端的にいうと「おじさんの意地の張り合い」映画だった。そんな地味なテーマで114分も持つのかと思いきや全然持つからすごかった。 本作の舞台は本土が内戦に揺れる1923年、アイルランドの孤島、イニシェリン島。島民全員が顔見知りのこの平和な小さい島で、気のいい男パードリックは長年友情を育んできたはずだった友人コルムに突然の絶縁を告げられる。急な出来事に動揺を隠せないパードリックだったが、理由はわからない。(公式サイトより) これは半端ねえネタバレなんですが「仲良かったのに急に嫌いになるとかないじゃん……何か重大な種明かしがラストに待ってる系のアレだろ」と思いきや全くそんなことはなく、開始数分で理由は明かされます。エッそんな……ここからどうなるの……?と固唾を飲んで見守るけどどうにもなりません。このあとはひたすら登場人物たち(主にパードリック)がどうにかなっていくのを見守り、あるいは怯えるだけです。そういう映画です。 あとこの映画PG12なんですけど「ポロッと(取れた指が)グロい」の意と言ってもよく(暴言)Gは完全にグロのGなのでちょっとそういう映像でびっくりしたくない方は見ないほうがいいかもしれません。絵面がなかなか詳細だったよ! というかそもそもこの映画、アイルランドの雄大で美しい景色とその中で繰り広げられる閉塞的な人間関係という対比だけでだいぶグロいです。対岸の本土から内戦の砲音が聞こえて来るのに対しては「やってるねえ〜」みたいに他人事なんだけど、自分たちが人間関係でやっていることも大概同じというグロさもある。閉鎖的な田舎で生きてきた人が「都会はおっかねえところだ」と言うけど、若者はそうは思わない(むしろ反発を覚える)みたいな図を連想してしまい、その辺りは個人的にかなり鬱でしたね。 ついでにBansheeは「人の死を叫び声で予告する妖精(妖怪?)」だそうですが、この映画のタイトルはBansheesで複数形なのも鬱ポイントだと思います。 絶交を言い渡すコルムと言い渡されるパードリックとどちらに感情移入して観るか……と言うのはあると思うんですが、個人的にはどっちもどっち、大して変わりはねえと感じました。それは人間としての相似でもあるんですが、人付き合いにおける「実はあいつ苦手なんだよな……」という感覚と「エッ仲良しだと思ってたのにそうじゃなかったんだ……」という感覚のどちらも覚えがあるという点でもどちらかに肩入れできず、それもまた鬱ポイントでした。鬱ポイントしか言ってないな? 積極的に誰かと観にいくのを勧める作品ではないけれど、観た人と感想をぜひ語り合いたい映画だなとは思いました。あとバリー・コーガンはここでもとてもいい仕事をしています。現場からは以上です。

March 14, 2023

Sherlock Holmes The Awakened

クトゥルフ神話的な事件にホームズが挑むアドベンチャーゲーム『Sherlock Holmes The Awakened』が4月11日に発売決定 最近シャーロック・ホームズとシャドウェルの影を読んだのもあり、つい「ま〜たこういうの持ってきたな」と思ったのだが、2007年に発売したオリジナルのリメイク版だそうだ。なお、 本作には「狂気」というシステムがあり、場合によってはホームズが狂気に陥ってしまい事件を解決することができない。 ということで「こんなホームズはイヤだ」ルートも用意されており、よく訓練されたシャーロキアン向けである。いやどうだろうな? クリア時間も15時間程度らしいので、気が向いたらやってみよう。

March 11, 2023

メニューとは

すまないが俺にはこのテーマで思い通りのメニューを作ることがまだ難しいみたいだ。 そんなこんなでゲームが進んでいない。いやちょっとそろそろゲームをしよう。

March 11, 2023

Hugoを導入してみる

最近訪問先のブログがHugoを利用していることが多く、気になったので自分も導入してみることにした。元々がHTML手打ちから始めた身としては、ローカルで管理編集できるのが何よりいい。生成も早い。一旦構築してしまえばあとは記事を書いて流していくだけだ。細かい調整はまだだが、これからやっていく。 作成にあたり参考にさせて頂いた本がとても良かったので、以下。 Hugoで始める静的サイト構築入門 静的サイトジェネレーターで作る自作サイト

March 10, 2023